新疆旅行記

2019GWの新疆旅行記です

2019.4.29:2日目その2:カシュガル〜ヤルカンド(莎車)

15:27の火車で、カシュガルからヤルカンドへ。

 

駅のチケット売り場の荷物検査に並んでいたら、「お前はあっちだ」と、「公安」と書かれた窓口に追いやられる。

どこに行くんか、と聞かれて、とっさに和田(ホータン)と言っておく。

ヤルカンド観光は、なんかいろいろ厳しいと噂だったので。

 

なんとか、チケット売り場にたどり着くも、ネット予約の際、パスポート番号を間違っていたらしく、切符が取れませんでした。

久しぶりの無座。2時間半。

 

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人民解放軍陸軍の若者たちは、瓜子の皮を床に撒き散らさず、きちんとまとめて捨てています。

 

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民度が高い。

 

17:54に、ヤルカンド到着。

列車や駅からの出口は、特にチェックなし。

 

ヤルカンド近辺に来てから、モバイルWi-fiの調子が悪く、乗換案内が見れないので、

あたりをつけて、1番のバスに乗車。

1番と言うからには、街中を通るでしょう。

 

懸案はホテル。

ネット上では、どのホテルもすべて売り切れと表示されていたんです。んなアホな。たぶん、直接いけば部屋はあるだろうと、とにかく行ってみることにしました。中国ではこの手のことはよくあるし。

 

中心部でバスを降りて、莎車賓館へ。

 

選んだ理由は、昔、泊まった気がするし、名前からしても古くからありそうで、外国人を多く泊めてそうだから(中国は外国人NGのホテルが多い)。

 

ここがダメならどこもダメでしょう。

 

 

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街中はやっぱりすごく綺麗になってる。

あと、やってない店が多い気がします。

そして、カシュガルに比べて、街の中心部に漢族が多い印象。

でも全然、中年のウイグル男性がいないわけじゃない。

このご時世で、しょっぴかれない人は、一体なんなんでしょう。逆に気になる。

 

ホテル到着。

案の定、人っ子一人いないのに、フロントのお姉さんは「満室だよ」という。うそつけ。

そしてすぐ公安に「日本人旅行者が来たよ」と電話。

「公安がホテルを手配してくれるから座って待て」とのこと。

 

去年、一昨年あたり来た人のブログで、「ホテルに泊まる人は大丈夫だけど、日帰りの人は街を追い出された」とあったので、心配してたんです。

ホテル手配してくれるならまだマシでしょう。よかった。

 

お姉さん水くれました。

 

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親切。

 

2、3分で漢族の公安のおっちゃん到着。フロントのお姉さんも「早えな」とびっくりしてました。

パスポートをスマホで撮って「カシュガルから来たのか」と。

すぐ分かるのか。すげえな。 

 

なにしに来たのか、次はどこに行くのかと聞かれる。

 

観光で、次はホータンに行くよ、と言うと、

どこかに電話して、ホータン行きの電車は何時かと聞いている。

 

あちゃー。こりゃダメなやつかな。

先に、アマニサハンのマザール行っとけばよかった。

 

「今日は特別な活動があるので、外国人が泊まれるホテルはない」という。

「ホータンまで行くなら駅まで送ろうか」と。

ここで幸い、ネットが繋がるようになったので、ホータン行きの切符を検索するも売り切れ。

「ここまで無座で来たので、無座はやだー」とゴネると、「ならカシュガルに帰るか」と言うので、

「いや、帰りの飛行機の関係があるから、ホータンがいい」と押し問答。

 

長距離バスでもいいんだけど、と提案すると、またどこかに電話して、「バスあるよ行こう」とのこと。

 

パトカー初めて乗りました。

絶対ダメだろうと思ったので写真はなし。

 

車内のBGMは「一千個傷心的理由」

公安さん張学友が好きですか。

 

「ほんとごめんね。特別な活動だからさ」「面倒かけるね」と、おまわりさん終始丁寧。にこやかだけど目は笑ってない。

 

「こういうことよくあるのー?」とアホなふりして聞いたら、「いや、ウージーだ」とのこと。

ウージーがよくわからんので、あとで調べよう。

※追記:ウージーではなく、ウーイー(五一:労働節、メーデー)だったかもしれない。

 

しかし公安のおっさん、スマホで調べ物しながらの運転はダメなんじゃないですかね。

突っ込もうかと思ったけど、シャレが通じんかもしれんので、やめときました。

 

長距離バスターミナルまで来たけど、バスではなく乗り合いタクシーとのこと。27元だったかな。

 

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まずカルギリク(葉城)まで行き、そこに迎えが来てるからそこからホータンまで送るとのこと。

はいはい。

 

公安さんも、したら自分はこれで失礼するよ、とわざわざ挨拶に来ました。

またねー、ばいばーいと、アホのふりしてお別れ。

 

写真は撮らないでね、と言いつつも、私が横でインスタあげても、このブログ用の不穏な文章書いてても、全くのぞきこもうともしなかったおじさん。

写真に比べて、文章は非力なんだな。

 

そういえば、よく聞かれるという職業については、全く聞かれませんでした。

 

さて、乗り合いタクシーにて、助手席に座れと言われて座ってたら、後ろの席のウイグルのお兄ちゃんが「充電したいから席代わって」とのこと。

はいはいと後ろに座ってたら、運転手さんに「お前は前に座れ」と戻される。

 

さらに、足元に荷物置いてたら、「狭いだろう」と、座席を後ろにずらされる。

「いや、後ろの人狭くなるから良いよ」と言っても「よかよか。かめへんがな」と。

なんだこれ。丁重にされてるのか?

 

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さようならヤルカンド。

ここは、12ムカム(ウイグルの伝統音楽)の母と言われるアマニサハンの故郷。

以前はアマニサハンのマザール(墓)のそばでは、日曜日にマシラプ(舞踏会)が行われていましね。

大好きな街だったんです。

 

2014年にヤルカンド虐殺という事件があり、

https://www.afpbb.com/articles/-/3047149?act=all

ヤルカンドは、特に収容施設送りの人が多いとか。

なるべく外国からの目をそらしたいんでしょう。

 

さて、最近できたという吐和高速。超快適。

 

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日本のこの20年、あんまり発展がなかったから気づかんかったんですが、20年て長いですよねそりゃ。

道はできるし、汽車は通るし、街は再開発される。

 

本当は、このあと、カラカシュ(墨玉)にも行きたかったんですけど、たぶん、ダメだろうな。悲しいな。

 

カラカシュは、ホータン近くの小さな町。

ウルムチにいた頃にお世話になった方に「とっても良いところだから是非行ってみて」と言われて、一度行ったことがあります。

 

何にもないけど、昔ながらのウイグルの風情が色濃く残り、本当に素晴らしい場所でした。

でもそこも、収容所送りが特に多いとされている。

これ以上は、地元の方に迷惑をかけるかもしれないから自重します。

 

 

もうちょっとだけ続きます。